2017-11

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緑内障の種類とその禁忌薬

閉店間際に疑義付きの処方せんが来たようである。

また聞きなので、定かではないがどうやら緑内障に禁忌の薬が出たようだ。

そんなことは日常茶飯事であり、使用中の薬でそのまま出ることも多い。
緑内障と言っても種類があり、開放隅角緑内障では抗コリン系の薬は禁忌ではない。
そして閉塞隅角緑内障の割合はそんなに多くは無く、正常眼圧緑内障の人が多いのである。

しかし、どうやら今回は緑内障の種類が問題になったようだった。

諸先輩方の会話を聞くと、「閉塞隅角緑内障」と「狭隅角緑内障」では何が違うのかで揉めているようだった。

字面的には隅角が狭くなっているのが、「狭隅角」で完全に隅角が詰まってるのが「閉塞隅角」じゃないかなと思いつつ、知らんぷりしながら聞くことに。

結局出た薬が何者かは分からないが、どうやら当該Ptは「狭隅角緑内障」で処方薬は削除になったようだった。

モヤモヤしたので、緑内障の種類について調べることにした。以下、覚書として。
参考書籍、HP
病気と薬パーフェクトBOOK2012
SAFE-DIの緑内障ガイドライン

◆緑内障の概要
緑内障とは、眼圧の上昇などにより視神経が障害され、視野欠損や視力低下を起こす疾患である。
40歳以上の20人に1人は緑内障で、男女差はほとんど見られない。初期は自覚症状がみられない場合が多く、未治療の割合が9割ともいわれる。

◆疫学
病型の有病率は開放型緑内障が約8割、閉塞隅角緑内障は約1割である(残りはその他)。
開放型緑内障のうち、ほとんどが正常眼圧緑内障を占めている。
つまり、日本人の緑内障のほとんどは正常眼圧緑内障であると言える。

◆種類
緑内障は眼圧上昇の機序により、開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障に大別される。
正常眼圧緑内障は眼圧は上昇しないが、開放隅角緑内障に分類される。

①開放隅角緑内障
前房内の房水の排出経路である線維柱帯での流出抵抗が上昇しているために眼圧が上昇する。

②閉塞隅角緑内障
隅角が狭く、線維柱帯の大部分を虹彩根部が覆うために眼圧が上昇する。
閉塞隅角緑内障には眼圧が徐々に上昇する慢性閉塞隅角緑内障と、房水の流れが遮断されて、急速に虹彩が線維柱帯を覆ってしまうことによる急性閉塞緑内障とがある。

ちなみに分類として狭隅角緑内障という言葉は見られなかった。
狭隅角、というのは病名としての分類よりは隅角が狭い、という意味を現すものと考えられる。
つまり、狭隅角により、閉塞隅角緑内障を惹起するというのが言葉としては正しいのだと思われる。

◆治療
開放隅角緑内障では薬物治療で眼圧低下をはかる。
現在はPG関連薬が第一選択であり、それで眼圧コントロールが不十分であれば、βブロッカーまたは炭酸脱水素酵素阻害薬を用いる。

閉塞隅角緑内障ではレーザー虹彩切除術を行うことが多い。

◆抗コリン薬と禁忌について
医薬品の中には「緑内障患者禁忌」とされるものもあるが、それは抗コリン作用による瞳孔括約筋の散瞳が眼圧上昇につながるためである。
しかし、実際に散瞳が危険になるのはレーザー虹彩切開術が施工されてない閉塞隅角緑内障であり、日本人の緑内障の大部分を占める開放隅角緑内障(と正常眼圧緑内障)では禁忌にならないと考えられている。

以上。

重要なのは抗コリン作用のある薬を処方されている緑内障患者がどのタイプの緑内障なのか、というところなんだね。緑内障に禁忌だからと言って緑内障のタイプも確認せずにいちいち疑義してたら医者に嫌われそうだ(苦笑)。

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紆余曲折を経て、2012年薬剤師になりました新米薬剤師のブログです。
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