2017-11

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勉強会:重症筋無力症の治療について

さて、随分と日が空いてしまったが、先日薬剤師会で行われた勉強会の内容など。

免疫性神経疾患の免疫調節療法ということで、主に重症筋無力症(Myastheia Gravis):MG、多発性硬化症(Multiple Sclerosis):MS、視神経脊髄炎(Neuromyelitis Optica)NMOについて取り上げた。

◆免疫療法とは
 免疫担当細胞、サイトカイン、抗体などを活性化する物質を用いて免疫機能を目的の方向に導く治療法。がん治療領域では外科治療、化学療法、放射線療法に次いで、第4の治療法として期待される。

◆重症筋無力症:MG
・病態:神経筋接合部のAChレセプターに対する自己抗体が原因で、神経筋の連絡が阻害される自己免疫疾患

・症状:易疲労性、眼瞼下垂、複視・斜視、嚥下障害などの症状があり、日内変動があるのが特徴。
 ストレスや感染症で増悪し、クリーゼで運ばれてくることもある。説明してくれた医師の病院では2~3人/年の割合でクリーゼで救急受診があるとのこと。

・治療:胸腺摘除術、薬物療法、血液浄化療法(アフェレーシス)に大別される。
 胸腺摘除は年齢により、若い人の場合は推奨される。
 血液浄化療法は余程の重症患者に対して行われるものだが、特殊な機器が必要で日本では58か所しか実施できる医療機関が無く、あまり現実的でない。血液浄化療法が必要だが、機器が無い場合は免疫グロブリン静注療法がお紺われる。

・MGの薬物療法:コリンエステラーゼ阻害薬、免疫抑制・調整薬など。

 免疫抑制・調整薬としてはステロイド、タクロリムス(プログラフ(R))、シクロスポリン(ネオーラル(R))、アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチルなどがある。主流はステロイド、タクロリムス、シクロスポリン。

 ステロイドパルス療法はクリーゼを起こしやすいため入院が必須。また、ステロイド特有の副作用の面から単独使用は勧められない。医師曰く、ステロイドはタクロリムスなどの免疫調整薬との併用が原則で、如何にステロイドを早く切るかがポイントとのことだった。

・タクロリムス(プログラフ(R))について
 T細胞由来のサイトカイン産生を抑制する。企業的にはIL-2抑制効果を上げており、私も学生時代はそう習ったが、臨床的にはIL-4とIL-10を著明に下げる。
 
 ヘルパーT細胞はIL-2、IL-4などのサイトカイン産生を行い、B細胞を活性化することにより抗体産生を促進する。重症筋無力症は抗ACh抗体という自己抗体が原因なので、タクロリムスはこの抗体産生経路をたたくことにより薬効を発揮する、という訳である。

 問題となる副作用は腎毒性と耐糖能異常。但し、耐糖能異常はDPP-4阻害薬との併用が有効とのこと。

・タクロリムスの効果
 ステロイドとステロイド+タクロリムスの結果、ステロイド単独群では原料の結果5mg/日で再発し、抑制には15mg/日での継続が必要だった。これに対し、タクロリムス併用の場合は5mg/日に減量後も再発せず、ステロイドの減量が可能であるということが分かった。

・タクロリムスの使い方
 添付文書上は1日1回夕食後だが、空腹時に血中濃度が上がるため、これを逆手にとって少量を就寝前に出すこともあるそうだ。
 また、食後服用なら1日2~3回でも良いのではないかとのこと。
 タクロリムスとシクロスポリンは9:1でタクロリムスのほうが用いられる。糖尿病、高血圧、腎機能障害がある場合はシクロスポリンが優先するが、ステロイド作用の増強効果はタクロリムスの方が高い。

多発性硬化症:MS、視神経脊髄炎:NM0については軽く流しただけなので、取り合えずここまでとする。

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紆余曲折を経て、2012年薬剤師になりました新米薬剤師のブログです。
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