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2024-03

店舗勉強会:ビュデリオン

ビデュリオンはGLP-1作動薬であり、世界初の週1回投与の2型糖尿病治療薬である。

門前病院はDM外来があるのでその手の新薬採用に積極的なのか、7月より新規採用となった。

そのうちうちの薬局でも投薬することになる、ということで店舗勉強会を実施したのだった。

ビデュリオンはアストラゼネカ社が製造・販売を行い、ブリストル・マイヤーズ社と販売提携している。
ブリストル・マイヤーズ社って聞いたことないや、と思いきや会社のロゴを見ると結構見たことがあった。
医薬品としては、ケナログ、バイエッタ、バラクルード、ファンギゾンシロップなどを製造販売しているようだ。

さて、そんなことはさておいて以下は勉強会の覚書。

◆ビデュリオン(エキセナチド)
・特徴
 ・GLP-1作動薬で世界初の1回/週投与製剤 バイエッタは1日2回
 ・週1回の投与で安定かつ優れた血糖コントロール改善効果がある
 
マイクロスフェアにより除法化された製剤。体内で成分が凝集し、エキセナチドが徐々に放出される。
有効成分以外は最終的に水と二酸化炭素に分解されるようになっているとのこと。
臨床試験によりバイエッタと同じ有効成分でありながら、HbA1c低下はバイエッタよりも優れ、悪心嘔吐、消化器系のSEもバイエッタより低いことが示された。しかし、注射部位硬結はビデュリオンの方が多く報告がある。

同じエキセナチドでビデュリオンとバイエッタでHbA1cの変化が異なるのは、ビデュリオンの製剤的特徴である、徐放性による持続的なエキセナチドの血中濃度の維持が関係しているとのことだった。
・貯法:遮光、冷所
 基本2~8℃保管だが、室温(30℃以下)で保存した場合は4週間以内に使用する。

・製造販売:アストラゼネカ、ブリストル・マイヤーズ社
・薬価:1キット3,486円(バイエッタは9,661円)
 ちなみに同じGLP-1製剤であるビクトーザ(リラグルチド)は9,960円ね。

・一般名:エキセナチド
・効能効果:2型糖尿病 単剤はNGでSU・ビグアイナイド、チアゾリジンのいずれかと併用する必要がある。
 SU剤との併用で低血糖が起こりやすいという報告があるようで、併用始めはSU剤の減量が勧められている。
 同成分のバイエッタはSUの併用が必須。ビクトーザは単剤使用が可能。

・用法用量:2mgを週に1回皮下注射(キット製剤になっている)打つタイミングはいつでも可能。
 バイエッタは1日2回、ビクトーザは1日1回。
 注射する日は変更可能だが、注射間隔は3日以上空ける必要がある→3日以内に2本注射しない。
 
・効果発現まで3週間かかる場合がある。

◆ビデュリオン自己注射のポイント
・バイアル内の薬剤をほぐす必要があるが、あらかじめ室温に1時間程度置いておくとほぐしやすい。
・懸濁液をバイアルに注入すると、バイアル内が陽圧になるため、プランジャーを押し込んだままにする。
・振り混ぜるときは縦でなく、試験管を振る要領で横に振り混ぜるとよい。気泡が残っても問題なし。
・投与量調節のためにプランジャーを基準線に合わせる必要があるが、この際、押しすぎないように注意する。
・針キャップはなくさないようにしてもらう(医療事故を防ぐためにも常識だけど)。

とりあえず以上。

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